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税理士の相続相談 2010/6/7

相続の相談や依頼というと、どのような専門家を思い浮かべるでしょう。

インターネットで相続の悩みや疑問を検索してみると、税理士事務所のホームページがずらっと出てきます。

相続の問題を抱えるなんて、誰にとっても日常的なことではありませんから、一人で悩んでしまうこともあるのではないでしょうか。

税理士事務所のホームページを開いてみると、相続に関係するキーワードが並んでいます。

相続の際には、普段生活を送っていて耳にしない用語がたくさん出てきますが、キーワードをクリックするとよくわかる解説が載っていて、非常にためになります。

相続でよくある問い合わせについては、Q&Aのページが設置されています。

同じような状況について書かれていれば、その場で疑問点を晴らすことができます。

無料のメールや電話相談を受け付けているところも増えていますから、有効に活用されてみてはいかがでしょうか。

相続について税理士事務所に依頼したいけれど、どこにしたらいいか分からないというときは、ホームページを見比べてみるといいかもしれません。

料金システムが明確になっているところが良い、家から近い事務所が良いなど、あらかじめ希望をハッキリさせてから探せば、より早く見つけられそうです。



相続権 2010/5/12


相続による権利義務の承継は、被相続人が亡くなったときの状態で行われます。登録や登記などを必要としません。

相続した相続人は相続財産の内容や所在について知っていなくても(たとえば相続人が赤ちゃんだったとしても)、承継して所有していることになります。民法(900〜901条)では、相続人の範囲と順位について次の通り定めています。ただし、相続を放棄した人や相続権を失った人は相続人でなかったものとされます。


(被相続人) 亡くなった本人
(配偶者)  被相続人の配偶者(夫もしくは妻)は常に法定相続人となります。配偶者が相続できる割合に関しては、配偶者以外に誰が法定相続人になるかによって変わってきます。婚姻している夫婦の財産は、共有財産として相続財産の受け取り権利が保護されています。
(配偶者以外の法定相続人)
・第一順位…直系卑属(子)
配偶者以外が法定相続人になる場合は子供に優先順位があり、直系卑属(ちょっけいひぞく)が最初の法定相続人となります。直系卑属が法定相続人となった場合、配偶者が相続財産の2分の1を取得し、子供全体で2分の1を取得する権利があります。
・第二順位…直系尊属(両親・祖父母など)
第一順位の法定相続人である子供、孫などがいなかった場合に限り、被相続人の両親、祖父母などの直系尊属(ちょっけいそんぞく)が法定相続人となります。第一順位の相続人がいる場合、第二順位に該当する方は法定相続人にはならず、配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1を相続する権利があります。
・第三順位…兄弟姉妹(甥・姪)
第一順位、第二順位の相続人である子供、孫、両親などがいない場合に限り、第三順位の相続人である被相続人の兄弟姉妹が法定相続人となります。第二順位の相続人がいる場合、第3順位に該当する方は法定相続人にはならず、配偶者が4分の3を、兄弟姉妹が4分の1を相続する権利があります。
※代襲相続人…相続人となるべき人がすでに死亡している場合に、その取り分を本来の相続人に代わってその子供、孫等が相続できる制度です。亡くなった方の配偶者や、親などの直系尊属は代襲相続することができません。
※内縁関係、事実婚(婚姻届を出していない)のパートナーは、どんなに長く連れ添っていたとしても、相続人にはなれないため遺言書が必要となります。


誰が相続人になるか複雑な場合もあるため、税理士などに相談・調整を依頼するのも一つの方法です。



相続税の物納 2010/4/13

物納は、相続税法(昭和25年3月31日法律第73号)41条において、例外的に認められている国税の納税方法の一つです。これは、金銭に代えて国債、地方債、不動産、船舶、社債、株式、証券投資信託又は貸付信託の受益証券及び動産を持って納付に充てることをいいます。
 税金は本来、金銭で納付することが大原則なのですが、日本の国税法規では、相続税法のみが例外的に物納を認めています。ただしこれは、あくまでも「延納によっても金銭で納付することを困難とする事由がある場合」に限って認められているもので、税務署長の許可により物納をすることができるとされています。物納の許可には、従来長い時間がかかる例が見受けられましたが、平成18年の制度改正で、申請から3か月〜9か月で、許可または不許可の回答が得られるようになりました。
 なお、物で納めるということから混同されがちですが、国税徴収法の規定による「財産の差押及び換価の手続き」とは、まったく別の種類の制度です。物納はあくまで、滞納者に対してとられる措置ではなく、例外とは言え、相続税法上認められた納付方法のひとつです。


相続税と生命保険 2010/3/17


被相続人が、自分を被保険者として生命保険に加入していて死亡した場合、その保険金は、保険金受取人に対して支払われます。

 この場合、保険契約上、保険金受取人として、共同相続人のうち特定の相続人を受取人とする旨の表記があれば、その特定の相続人固有の権利と解釈されますが、同時に、特別受益者と解釈されます。

こうしたケースでは、保険契約に基づく保険金の支払いが行われるわけですから、支払われる保険金は相続財産とは扱われません。

そのため生命保険は、有効な相続対策として活用される場合があります。

相続税以外の節税対策や、相続税を支払うための納税資金の準備としても用いられることもあります。

ただし、生命保険を利用した相続税対策を行う場合は、専門的な知識が必要になりますから、より確実な対策とするためには、行う前に税理士などの専門家に相談することも重要です。

なお、死亡した被相続人が、自分自身を受取人に指定していた場合は、保険金は相続財産となり、相続人全員が相続することになります。

遺留分

相続人が受けとる相続分は、「法定相続分」として法的に割合が定められています。しかし、同時に遺言による死後の財産処分もまた認められています。

つまり被相続人は、遺言によって「全財産を法定相続人の誰にも譲らず、他人や団体に全てを譲る」こともできるわけです。その場合遺族には何も残されないことになってしまい、中には大きな問題を引き起こすことにもなります。

そこで法律では、遺言による財産処分を認める一方で、「法定相続人は、ある一定の財産を受け継ぐ権利がある」と定めました。それが「遺留分」という権利です。

遺留分の金額は本来の法定相続分よりは少なくなりますが、遺言によって何も譲られなかった場合でも、法的権利として主張することができます。遺留分の規定によると、遺留分権利者は第1順位の血族相続人である「配偶者 子・孫(およびその代襲者)」と、第2順位の血族相続人である「直系尊属(両親・祖父母など)」となっています。ちなみに前の配偶者との子にも、同じ権利が認められていますので、最低限の遺産を受け取ることができるようになっています。

ただし、自分の意志で遺留分を放棄することはできます。その場合は、相続が開始された後でないと手続きができません。

遺言


「遺言」とは、「自己の財産を自由に処分することができる」という権利を死後にまで認めた制度です。遺言は法定相続に優先し、法律によって定められた相続関係は、遺言によって変更することができます。

遺言は、満15歳に達した者であれば残すことができます。また、遺言が複数存在する場合は、新しい遺言が有効になります。

しかし、いくら被相続人の遺志が優先されるといっても、遺言内容も「遺留分」によって一定の制限を受けます。また、法律の定める一定の方式に従って書かなければ、その遺言は無効となります。

遺言の内容は、次のようになります。
1 相続について
相続分・特別受益者の相続分・遺産分割方式・遺言執行者の指定、遺産分割の禁止など
2 遺産処分について
  遺贈.財団設立のための寄付行為、信託の設定
3 身分上の行為
  認知、未成年者後見人、未成年者後見監督人の指定

遺言の方式には「普通方式遺言」「特別方式遺言」の2種類があります。一般的な普通方式遺言は、次のような形式になります。
1 自筆証書遺言
全文、日付、氏名が自筆で押印(認印でも可)されていることで成立します。タイプライター・ワープロなどで作成されたものは無効です。
簡単で費用がかからず、証人と立会人がいらないので、秘密が保たれます。また、筆記用具や用紙には特に指定がありませんので、たとえメモ帳でもあっても法的には有効です。
しかし個人で作成するため、形式や内容に誤りがあって無効になったり、死後に発見されない可能性があります。また、効力が問題になる遺言書の検認手続きが必要です。

2 公正証書遺言
遺言者が公証人に口述し、公証人が筆記します。そして、これを遺言者と2名の証人に読み聞かせ、筆記の正確なことを承認したうえで各自署名押印をします。形式や内容にミスは起こりませんが、費用がかかります。

ほかにも、遺言の存在自体することを明確にするものの、その内容は秘密のままにしておく「秘密証書遺言」や、疾病その他によって死亡の危急に迫った場合に遺言する「特別方式の遺言」などがあります。


相続税と税理士


税理士の主な業務には、「税務業務」「会計業務」「コンサルティング業務」があります。

税務業務には税務代理、税務書類の作成、税務相談があり、会計業務には財務書類の作成、記帳代行、会計指導、資金会計などがあります。コンサルティング業務は、事業継承対策、不動産有効活用、事業計画、相続対策というものです。

税務業務と会計業務は、税理士法によって税理士の業務として規定されています。特に税務業務については、税理士だけが携われる業務です。

一方、コンサルティング業務は本来の業務と分野が違うように思えますが、税理士はこれらの内容について企業の相談を受けることが多いので、一つの業務とみなしてよいでしょう。

とはいえ、税理士にもそれぞれ専門分野があります。実務経験も個人差がありますので、もし税務調査対策を依頼したいのであれば、その分野に精通し、実績のある豊島区の税理士を探すのがベストです。

特に相続の場合、土地評価や遺産分割に慣れている税理士と慣れていない税理士では、相続税の金額に差がでてしまいます。相続申告は重要な問題です。せっかく費用をかけて頼んでいるのですから、税理士は慎重に選びましょう。

また、確定申告を任せる税理士に相続申告も任せてしまうケースがあるようですが、これらも専門分野が異なり、税理士にも得て不得手がありますので、確定申告税理士と相続申告税理士はわけて考えるほうがよいです。

相続税の名義変更


相続財産には不動産、自動車、預貯金などいろいろな種類がありますが、それらを受け継ぐためにはそれぞれの名義変更が必要です。名義を変更しなかったためにトラブルに巻き込まれてしまうこともありますので、できるだけ早く名義変更の手続きをしましょう。

たとえば、不動産(土地・建物)の名義変更の場合、被相続人名義の不動産登記簿を相続人名義に変える手続きをしなくてはなりません。これを「不動産名義変更の手続き」といいます。ただし、これは遺産分割協議が終わっていなければ、行うことはできません。

注意しなければならないのは、不動産は法律で時候取得が可能となっていることです。ですから、もし相続した不動産が一定期間の間他人に占有されている場合は、他人の財産になってしまい、また新たに法的な続きをしないと、反対に訴えられてしまうこともあります。

相続に関する名義変更には、主に次のようなものがあります。
1 不動産の名義変更
遺産分割協議書で相続財産の分割方法を正式に決定し、登記申請書を作成して法務局に申請します。
2 預貯金の名義変更
金融機関が被相続人の死亡を確認すると、預金の支払いが凍結されます。その預貯金は、遺産分割協議がまとまっていない時点で、相続人が勝手に引き出すことはできません。凍結された預貯金の払い戻しを受けるための手続きは、遺産分割が行われる前か後かによって手続きが異なります。

ほかにも、借地。借家の場合は地主・家主に対し、相続による借地権の相続を通知して契約書の名義変更をします。自動車や貸金債権、生命保険金なども、忘れずに名義変更しましょう。

相続費用


相続手続を行うにあたり、相続費用はどれくらいかかるのかは、税理士を雇うのか雇わないのか、相続遺産はいくらかなどの個別のケースによって異なります。ちなみに、相続費用の種類には着手金と報酬金があり、報酬も事後報酬の場合があります。

たとえば、相続手続の全般(戸籍除籍関係・遺産分割協議書作成、不動産手続書士の手配、預貯金払い戻し手続、名義変更など)を行う場合、税理士などに支払う費用は、相続した総額(取得財産)によって変わります。

一例としては次のようになりますので、目安にしてください。
・ 遺産総額が300万円以下
着手金5万5000円 報酬5万5000円
・ 遺産総額が300万円〜500万円
着手金7万円 報酬7万円
・ 遺産総額が500万円〜700万円
着手金10万円 報酬10万円
・ 遺産総額が700万円〜1000万円
着手金12万円 報酬12万円     
・ 遺産総額が1000万円〜1500万円
着手金14万5000円 報酬14万5000円
・ 遺産総額が1500万円〜2000万円まで
着手金16万5000円 報酬16万5000円
・ 遺産総額が2000万円〜2500万円
 着手金18万5000円 報酬18万5000円
・ 遺産総額2500万円〜3000万円まで
着手金20万5000円 報酬20万5000円
・ 遺産総額3000万円〜3500万円まで
着手金23万円 報酬23万円
・ 遺産総額3500万円〜4000万円まで
着手金25万円 報酬25万円
・ 遺産総額4000万円〜4500万円まで
着手金28万円 報酬28万円
・ 遺産総額4500万円〜5000万円まで
着手金30万円 報酬30万円
・ 遺産総額5000万円〜1億円
着手金・報酬とも定額制 

相続税と弁護士


遺産相続が開始されたとき、誰に依頼すればよいかわからないことも多いでしょう。このような法律の専門家としては弁護士、税理士、司法書士、行政書士などがいますが、遺産相続の問題は相続専門の弁護士に相談するのがベストです。また、そのなかでも、自分の相談内容にふさわしい弁護士を選びことが大切です。 

それでは、どんな場合に弁護士に相談すればよいのでしょうか。何をどうしてよいのか全くわからないので相談することもあるでしょうが、たとえば次のような場合が考えられます。
・ 遺言の内容に納得がいかない場合
・ 遺産分割協議がうまくいかない場合
・ 他の相続人に遺産を独り占めされていたり、遺産分割協議に応じようとしない場合
・ 法定相続分以上に遺産を相続する権利があるのに、他の相続人に認めてもらえない場合
・ 生前に相当援助してもらった相続人と、同じ相続分では納得がいかない場合
・ 相続放棄の期間が過ぎてしまったが相続を放棄したい場合
・ 限定承認を考えている場合

弁護士に相談すると費用はかかりますが、全てを代行してくれるので、自分で面倒な手続きをしたり、直接他の相続人とやり取りをしなくてすみます。また、相続人同士のトラブルもスムーズに解決してくれますので、安心です。

また、遺産相続では、遺産相続弁護士にしかできない交渉や裁判が必要になるケースがとても多いですが、交渉や裁判は遺産相続弁護士にしかできません。そのようなことを考えると、プロに任せたほうがのちにも助かることが多いでしょう。

相続税と不動産取得税


「不動産取得税」は、不動産(土地、家屋)の取得に関して課せられる税金です。納税者は、土地や家屋を売買、贈与、交換、建築(新築、増築、改築)などによって取得した人で、「不動産価格(課税標準額)×税率=税額」となります。

不動産価格は、土地や家屋を売買、贈与、交換などにより取得した場合には、原則として市町村の固定資産課税台帳に登録されている価格です。なお、宅地や宅地に準ずる土地を平成24年3月31日までに取得している場合は、価格が2分の1に軽減されます。家屋を建築(新築、増築、改築)により取得した場合は、総務大臣が定めた固定資産評価基準によって評価した価格になります。ちなみにこの固定資産評価基準は、物価の変動などを考慮して3年ごとに改正されます。
 
税率については、取得した日や、それが土地か家屋(住宅、その他)によって異なります。
・ 取得日が平成15年3月31日まで  土地4% 家屋(住宅)3% 家屋(その他)4%
・ 取得日が平成15年4月1日〜18年3月31日 土地3% 家屋(住宅)3% 家屋(その他)3%
・ 取得日が平成18年4月1日〜20年3月31日  土地3% 家屋(住宅)3% 家屋(その他)3.5%
・ 取得日が平成20年4月1日〜24年3月31日 土地3% 家屋(住宅)3% 家屋(その他)4%  

また不動産取得税は、それが相続によって取得した場合には、課税されません。ほかにも、土地を取得したときの価格が10万円未満である場合や、家屋を建築により取得したときの価格が23万円未満の場合、家屋を売買、贈与、交換などにより取得したときの価格が12万円未満である場合は、免税されます。

ほかにも、申請によって不動産取得税が軽減される場合がありますので、一度専門家に相談してみましょう。

相続と遺産分割協議


「遺産分割協議」とは、相続人全員が相続財産について「誰が何を相続するか」を定める協議のことです。協議結果は、証拠として遺産分割協議書を作成しておきましょう。形式については特に定まったものはなく、また、全ての相続財産について一つの遺産分割協議書を作成しても、相続財産ごとに作成しても構いません。ちなみに、相続人の中の特定の人だけで定めた遺産分割協議は認められませんので、必ず相続人全員の同意が必要です。

まず、相続財産を調査して財産目録を作りましょう。次に相続人を特定し、協議に入ります。

法律では、いつまでに遺産分割協議をしなければならないという規定はありません。つまり、ずっと協議をしないでもかまわないのです。しかし、相続開始後かなりの年月を経過してしまうと、知らない間に遺産が分散しつぃまったり、特定の相続人だけが遺産の一部を独占してしまうこともあるかもしれません。

また、相続人はプラスの財産だけでなくマイナスの財産も引き継ぐということも忘れてはなりません。もしマイナスの財産が多い場合は、相続があったことを知ってから3ヶ月以内に相続放棄などをしなければ、相続人はマイナスの財産を引き継いでしまうことになってしまいます。

このようなことからも、相続開始からなるべく早い時期に、遺産分割協議を始めたほうがよいでしょう。
どうしても遺産協議ができないとか結論がでない場合は、弁護士に相談しましょう。

相続の限定承認


相続が開始すると、相続人は被相続人の財産に属した一切の権利、義務を引き継ぎます。しかし、だからといって、相続人は必ず相続をしなければならないわけではありません。たとえば、マイナス財産がプラスの財産を上回っていたときなど、場合によっては相続を放棄することもできるのです。

その方法にはとして、プラスの財産もマイナスの財産も全てを引き継がない「相続放棄」と、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を引き継ぐという条件きで相続を承認する「限定承認」があります。どちらも家庭裁判所に申立てなければなりません。ちなみに、相続開始から3ヶ月間相続放棄や限定承認の法的手続きをしないでおくと、自動的にプラスの財産もマイナスの財産も全てを引き継ぐ「単純承認」とみなされます。

限定承認では、遺産を清算した結果、もし借金だけしか残らないような場合には不足分を支払う必要はなく、逆に借金を支払ってもなお余りが出た場合には、その余った財産を受け継ぐことができます。つまり、遺産を精算した結果プラスになるかマイナスになるか分からない場合に有効です。

しかし限定承認を行うには、相続人全員(相続放棄者を除く)がそろっていなければなりません。もし、相続人の中で一人でも単純承認をした人がいる場合は、限定承認を選択することができないのです。

限定承認手続では、相続財産管理人の選任や財産目録の作成、公告手続や債権者への返済などの手続を行わなければなりません。そして、相続開始を知った時から3ヶ月以内に、限定承認申述書を家庭裁判所に提出します。手続きが複雑なので、弁護士などの専門家に相談した方がいいでしょう。

相続と養子縁組


養子縁組には、「普通養子縁組」「特別養子縁組」の2つがあります。

普通養子縁組とは、お互いの合意の下に養子縁組をした場合のことです。一般的に養子といった場合はこの普通養子を指し、子と実親との縁は切れず、養親と実親の両方の子として、2つの相続権を持っています。一方、裁判によって認められた養子縁組の場合は、特別養子縁組といいます。子は実親との縁が切れ、実親の子供として相続権は消滅します。

特別養子縁組の場合は、実親と特別養子に出した子供との親子関係が終了していますので、法律的に互いが相続人になることはありませんし、代襲相続も発生しません。

ところが普通養子縁組の場合は、養親と養子の間に新しい親子関係が生まれたうえ、実親との親子関係も継続します。ですから、養子に出した後にも、実親との間には相続関係が存在するのです。つまり、子は養親が死亡した時にも実親が死亡した時にも、法定相続人となります。ちなみに子が先に死亡した場合でも、養親と実親はともに法定相続人となり、法定相続分の割合は同じです。

兄弟姉妹が法定相続人となる場合は、養子は実の兄弟姉妹、養子縁組による兄弟姉妹にかかわりなく法定相続人となり、また被相続人にもなります。相続分については、兄弟姉妹が相続人のとき、片親だけが同じ兄弟姉妹の相続分は両親ともに同じ兄弟姉妹の2分の1となります。

また、死亡した子に子(孫)がいる場合、その子(孫)が代わりに相続するのが代襲相続です。そして、養子が養親より先に死亡した場合は、養子の子の出生が養子縁組前であれば、代襲相続人になれず、養子縁組後であれば、子供は代襲相続人になります。

相続と未成年者  平成22年2月24日


遺産の相続が発生すると、それぞれの相続者の取り分を決める「相続の分割協議」が始まります。

相続の分割協議には、相続人の全員が参加して、最終的に全員の同意を得なくてはいけません。

しかし、相続人の中に未成年者がいた場合、未成年者は分割協議に参加することはできません。

このときは親権者などの後見人を「法定代理人」としてたて、代理人が分割協議に参加します。

法律的に利益が相反する者を法定代理人に選ぶことはできません。

夫が死亡し、妻と未成年者の子どもが相続人になったとき、妻(母)は子どもの法定代理人になることはできません。

双方が相続人ですから、自分が代理人になって被代理人の取り分までも協議することは法律違反になります。

「親権者・後見人が共同の相続人であるとき」「未成年者が複数いて親権者・後見人が同じ人間であるとき」は、親権者・後見人は、家庭裁判所に「特別代理人」を選んでもらうようにしなくてはいけません。

利益の相反している相続人が、特別代理人を選ばすに協議を進めて財産を配分してしまったときは、未成年者は成人後、自身の利益の侵害を訴えて、相続の分割協議自体を無効にすることができます。

胎児も相続人になることができます。相続が行われるのは出産後です。

代償分割 2010/7/16


代償分割は、相続人全員の中からある特定の相続人のみが相続財産を受け取り、代償として他の相続人に差額分を自分の財産から支払うことで、相続を平等に分割するという方法です。

代償分割で財産を相続する人は、1人のこともあれば、複数人というケースもあります。

他の相続人に支払う差額分は、償還債務と呼ばれ、物品や金銭などで渡されます。

支払う財産は、死亡保険金も可能となっています。

この制度は、特定の相続人に対して、事業に使用している建物や土地を分割することなく、そのままの状態で継がせたいときなどに利用されています。

相続人全員の権利を侵すことがありませんし、相続のために遺産を分割せずに済むのがメリットです。

代償分割にするということは、遺産分割協議書に記しておかなくてはなりません。

代償分割は、借地権や事業用の資産、建物、土地などがあげられます。

一方で、上場株式や有価証券、預貯金、現金などは、代償分割を用いるまでもないでしょう。

決算は分割がしやすい財産なので、相続トラブルを招くことがほとんどありません。

土地などの不動産は共有相続することも可能ではありますが、いくら仲の良い兄弟姉妹だとしても、トラブルに発展しかねませんからやめておくべきです。




相続の必要書類  平成22年9月1日


遺産相続に関する書類をあらかじめ用意しておくと言うのは感心でき
ないことですが、いざという時に何か必要となるかを知っていることはとて
も大切です。
相続する人が多い場合は初めから弁護士や行政書士に手続きを依
頼するのが一番効率的ですが、その内容を全く知らないというのも不
安になるので、必要書類の種類を知っているだけでもどこまで専門家
に任せるのか、どこまで家族で対応するのかの線引きをするためにも
重要です。
死亡すると死亡届けを市町村役場に提出します。その時に戸籍謄本
と住民票の除票で本籍を記入してあるものを一緒に手に入れておき
ましょう。相続に関する書類としては、誰が相続人であるかをはっきりさ
せるために家族関係が分かる書類が必要です。戸籍謄本で過去に
遡っての情報が記載されているものを用意しましょう。
相続の割合が親族間で決定した場合、必ずしも法律で定められた割
合ではない場合あります。法律で定められた相続割合は権利であり、
義務ではないので、相続人が話し合いで相続割合を決めた場合は、
遺産分割協議書という書類を家庭裁判所に提出する必要がありま
す。
相続する権利を放棄する場合も相続放棄申述受理証明書を家庭
裁判所に申し出るために必要です。

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